建物の換気について

換気のイメージ(pc)

コロナ禍が長引いている中で、建物の換気の仕組みやエアコンの機能に関する注目が集まっています。ただ、商業施設における換気の意味や必要性については厚生労働省等が模範とする情報を発信していますが、住宅については情報が散乱している現状です。このページでは、窓やドアの開放を利用した換気が難しいことも少なくない住宅における換気方法の例をご紹介します。

コロナ対策として有効といわれる換気

空気調和・衛生工学会の新型コロナウイルス対策特別委員会が20年9月に公表した「新型コロナウイルス感染対策としての空調設備を中心とした設備の運用について(改訂二版)」によると、03年7月以降に建てられた住宅には原則義務付けられている24時間換気システムを常時運転すれば適切な換気が確保されていると言えるとされています。ただ、24時間換気システムは浴室やトイレの換気扇と兼用となっていたり、メンテナンス不良でフィルターの目詰まりが起きていることが多く、適切な機能が発揮できていない場合も少なくありません。先の資料では、「運転方法を確認し、メンテナンスして運転させるとよい」と記載されています。

また、24時間換気システムのない住宅ではどうしたらいいかというと、トイレや浴室の換気扇を連続運転して居室側の窓を少し開けておく、もしくは、自然換気をする場合には風上側と反対側の窓を10センチ程度開けて空気の通り道をつくることが効果のある換気の方法となります。空気が入る場所と出る場所を確保することで、部屋の中の空気が入れ替わり、ウイルス濃度の低減化につなげることができます。

メモ

コロナ対策として室内のウイルス濃度を低減させるためには換気が有効ですが、十分な換気が難しい場合などには補助設備として空気清浄機も取り入れてみてください。コロナ対策の補助設備として期待できる空気清浄機の性能としては、高性能空気フィルター搭載の濾過式タイプ、かつ、1分あたり5m 3程度以上の十分な風量が確保できる機種と紹介されています。

コロナ対策として換気の重要性は周知されましたが、日常の換気で注意したいポイントは意外と知られていない部分もあります。
例えば、換気扇を動かすときは窓または通気口を開けないと換気にはならないこと。締め切った部屋で換気扇を回すと、室内の空気量のバランスが崩れて臭気の問題が発生する原因にもなります。洗濯パンの排水口などには臭気が上がってこないようにする工夫として封水機能がありますが、換気扇を回すことで封水が切れてしまって臭気が室内に逆流する場合があるからです。
その他、窓の開閉による自然換気では空気の入り口と出口として2箇所の開口部を確保することが重要であるという点もポイントです。

住宅メーカーが提唱する空気の質を考えた住宅

コロナ対策という観点を取り入れた住宅が各住宅メーカーから発売されています。

積水ハウスコロナ対策住宅例えば積水ハウスでは、ウイルスなどを家の中に持ち込まないように、天井に取り付けた装置で寒い冬でも窓を開けずに換気ができるシステムを組み込んだ住宅が整備されました。この換気システムは、一般の換気システムと比べて、最大5倍の速度でウイルスなどを除去することができるということです。

 

三菱地所コロナ対策住宅また三菱地所ホームは、戸建て住宅向けUV除菌機能付き全館空調システム「新・エアロテック-UV」を販売しています。この住宅は、屋内の空気を除菌できる深紫外線LEDが装備されており、新型コロナウイルスを含めた幅広いウイルス対策に役立つとされています。

自然換気に遮音性を実現した給気スリットも開発されています

清水建設コロナ対策アイテム清水建設は、室内に外気を取り入れても騒音は入ってこない新たな給気スリット「しずかスリット」の開発・実用化をしています。遮音性を備えた給気スリットはこれまで前例がなく、コロナ禍で人々の換気への関心が高まったことから開発されたといえる製品です。

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